オマケの小話
食後。
杏がじっと黒人の方を見ている。
杏は胡蝶の言葉を思い出していた。
(がばっと抱きついちゃいなよ!)
「がばっと……」
「ん、どうした?」
そう言ってじっと見返す黒人を見て、
がばっ
突然杏が抱きついた。
「おわぁ!?」
突然の事に黒人も慌てた。
「ど、どうした!?」
杏ははっと我に返り、
「あ、ご、ごめんなさい!」
そう言って慌てて離れた。
真っ赤になってうつむく杏を見て、黒人はどうすればいいのかわからなかった。
が、やがて杏に手を伸ばし、
優しく抱き寄せた。
驚く杏に、
「こ、これでいいか……?」
戸惑いながら頭を撫でた。
「……あはっ」
杏は黒人の胸に火照った顔をうずめた。
オマケ
END